中秋の名月

2022年9月10日は、中秋の名月でした。月の公転をもとにしている太陰太陽暦では、8月15日の夕方に出る月を中秋の名月と呼んでいます。中秋は、秋である7月、8月、9月の真ん中を意味します。

「月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」と詠まれています。お月見、観月の風習は中国から9世紀ごろに伝わったと言われています。

私たちは、太陰太陽暦と違い、地球の公転をもとにする太陽暦を使っています。そのため、中秋の日付が変化します。今年は、9月10日が中秋になりました。そして、今年の中秋の名月は満月になりました。

雲がありましたが、雲間を縫って満月が東の空から昇ってきました。写真は、19:20分に東に見える満月を500㎜の望遠レンズを使って撮影したものです。画像は絞り f/32、露出時間 1/640、ISO 6400で撮影しました。まだ、東の空にあり昇り切っていない月は少し黄色く光っています。

月はいつも同じ面を私たちに見せています。そのため、月は自転していないという方がいますが、月は地球の周りを一周するとき、ちょうど一回回転します。月も自転しています。

月が、地球の周りを一周するのに約27.3日かかります。これを月の公転周期と呼んでいます。月の自転周期と公転周期は一致しています。このことは、物理学を勉強すると説明することができます。

また、満月から満月まで、月の満ち欠けは約29.5日で起こります。地球が太陽の周りを公転していなければ月の公転周期と月の満ち欠けは同じ周期になります。しかし、地球は太陽の周りを1年かけて公転しています。そして、月も地球とともに太陽の周りを公転します。そのため、月の公転周期と月の満ち欠けの周期に違いがでてきます。

月は、地球に最も近い星です。中秋の月に思いをやるとき地球と月とのいろいろな関係が思い浮かびます。