1次宇宙線原子核成分は陽子、ヘリウム原子核、軽い原子核( Z = 3 〜 5 )、中 重粒子原子核( Z = 6 〜 8 )そして重い原子核( Z > 9 )に分類することができます。
陽子とヘリウム原子核とは感度の異なるエマルションを使うことによって、grain countingの方法によって、垂直に入射したイベントについても正確に電荷の値を 決めることが可能であり、その分離は十分な精度で行うことができます。
軽い原子核成分は Fuji 7B での gap 測定と Fuji 6B, Fuji 2F grain counting
により決めています。また、中重核成分ならびに重粒子成分については
Delta ray range spectrum の測定ならびにCR-39によるエッチピットの測定に
より決めています。
実験には3種類の感度の異なるエマルションを使用しています。
Electron | Protons | Alpha particles | Grain size | |
---|---|---|---|---|
Fuji 7B | all | all | all | 0.27 ミクロン |
Fuji 6B | <0.1MeV | <200MeV | all | 0.27 ミクロン |
Fuji 2F | none | <20MeV | <500MeV | 0.17 ミクロン |
エマルションの組み合わせとしては、以下のようなものを使っています。
プレート | エマルション(U/L) | 厚さ(ミクロン) | Particle identification |
---|---|---|---|
A | 7B/7B | 200 | p, He |
B | 7B/6B | 200 | He, light nucleus |
C | 7B/7B | 50 - 75 | track coordinates / angle |
D | 7B/2F | 200 | medium, heavy nucleus |
E | 7B/6B | 400 | medium, heavy nucleus |