JACEE 実験ではエマルション・チェンバーを気球に搭載してを大気上空(約 40Km)に揚げ直接宇宙線 に被爆させる検出器を被爆させる事によって、エマルション・チェンバーに入射した宇宙線を観測してい ます。
エマルション・チェンバーは原子核乳剤、X-線フィルムなどの感光材や原子核乾板のベースである アクリル板などを日本側グループが調達し、エマルション・チェンバーを組み立てる機関に送ります。 現在は、NASA のマーシャル・スペース・フライト・センターがその任にあたっています。原子核乾板の 製作は、東京大学宇宙線研究所やマーシャル・スペース・フライト・センターにあるエマルション塗布設備 を使って行っています。
組み立てられたエマルション・チェンバーは米国( NASA )の手で気球放球施設まで運送されて、NASA のNSBFにより放球回収が行われます。 気球フライト終了後、回収されたエマルション・チェンバーは解体現像を行う機関に送り返され、感光材 の現像が行われるとともに初期解析(X-ray フィルム上のイベントマッピング等)が行われ、その後、各 共同研究機関に配分され本解析が開始されます。