Japanese American Cooperative Emulsion Experiment (JACEE) は1978年のBartol 会議で、気球搭載エマルション・チェンバーによる高エネルギー原子核−原子核衝突 の直接観測と、エネルギー領域100GeV/nucleusから1000TeV/nucleusにおける1次宇宙線 の組成およびエネルギー・スペクトルの直接測定とを主目的とした研究計画が日本側 有志にによって提唱され、翌1979年京都で開催された宇宙線国際会議を機に日本の研究者 により結成されました。
現在は、日米ポーランドの宇宙線研究者からなる国際共同研究グループとして活動して います。日本からは、東京大学宇宙線研究所、高エネルギー物理学研究、広島大学、神戸大学、 高知大学、岡山理科大学、帝塚山大学そして神戸女子短期大学が、米国からはNASA (アメリカ航空宇宙局)を中心にアラバマ州立大学、ルイジアナ州立大学、ワシントン大学が、 そしてポーランドからはクラコフの原子核研究所が参加しています。JACEEでは原子核乾板を 米国の大気球を用いて大気上空(〜40Km)に上げ、地球に入射する高エネルギー宇宙線を直接 捕まえ宇宙線の研究を行っています。現在までのところ、直接観測では世界最高のエネルギー を得ています。
