研究活動

山形大学に在学中、東京大学宇宙航空研究所教授西村純先生の講義を受けて宇宙線を研究テーマにすることを決めました。大学卒業後、神戸大学の亀田先生にお声をかけていただき、先生の研究室にお世話になることになりました。それをきっかけに、空気シャワー研究をはじめとして本格的な宇宙線の研究に入りました。


霧箱中での宇宙線の衝突現象(亀田研究室)

亀田研究室では、神戸大学に建設中であった空気シャワー観測装置の構築にあたるとともに、その装置を用いて、エネルギーが 1014 - 1017 eV の比較的エネルギーの低い空気シャワーの特性、エネルギースペクトルならびに元素組成について研究を行いました。

研究成果は、物理学会や研究会、宇宙線国際会議で発表するとともに、いくつかのジャーナルに投稿し公表しました。

1991年からはエマルション・チェンバーを用いた日米共同国際実験グループ(JACEE)に参加し、高エネルギー1次宇宙線の直接観測実験を行いました。1993 年には NRC の上級研究員として渡米し、NASA マーシャル・フライト・センターで 1 年間計算機によるエマルション・チェンバー中でのカスケード・シャワーについてモンテカルロ・シミュレーションを用いた研究を行ってきました。

テーマである宇宙線エネルギースペクトルの変化" Knee " の解明、宇宙線元素組成の起源の問題を JACEE での共同研究、神戸大学での空気シャワー研究の成果をもとに考えています。初期宇宙起源の宇宙線の存在について 興味を持ち研究を進めています。